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漠然と"本が好きだった"――これが本づくりの原点。
好きなことを追いかけているうちに、気づけば"ここ"にいた。
Q、編集デスクといえば、本づくりのエキスパート。編集者は記事の企画、誌面の構成、カメラマンなどスタッフの手配、文章の作成・校正までを担当し、その上に立つデスクは各編集者の仕事を管理、指揮するポジションですよね。やはり秀でた日本語力が必要ですか?
A、「実は、文章を書くのは得意じゃなかったんです。僕だけじゃないと思いますが、男は女性よりも書くことに慣れてないんじゃないのかな? 女性と違って友だちに手紙なんか書かないし…。今はメールというコミュニケーション・ツールがあるので、以前よりは"文章を書く"という行為は増えましたが、一般的に女性のほうが文章が上手だと思います。最初の頃は師匠に "齋藤くん、文章を書いたことある?"って言われましたから(笑)。ただ、本は子どもの頃から好きでした。いつの頃か本をつくることに"憧れ"を抱いていたのかもしれないですね」
Q、齋藤さんのように"本をつくる仕事がしたい"と考え、出版社を目ざす人も多いですよね。でも大手出版社に就職できるのは数千人にわずか数人。言うまでもなく業界きっての狭き門ですね。出版業界に憧れを抱きつつ、どうすればいいのか、かいもく検討もつかない人も多いはず。齋藤さんはどういうきっかけでこの業界に入ったのですか?
A、「実は、理系からいきなり文系に転向した口です(笑)。大学では経済学部の情報系の学科専攻だったんですが、突如、4年生のときに脈々と抱いていた出版業界への憧れが目覚めてきて、大手出版社を目ざしました。敢えなく就職に失敗…。あきらめきれずに大学に席を残したまま、周りの反対を押し切って"本づくり"を目ざして上京してしまったんです。でも僕の場合、ラッキーでした。たまたま友人に編集プロダクションの社長を紹介してもらい、この業界に入れたわけです。そこは某ファッション誌を制作しているプロダクションで、編集・ライティングをこなす、いわゆるエディトリアルライターとして記事を担当させてもらいました。  文章を書くのが得意ではなかった僕も、次第に"書き慣れる"という感じで経験を積むことができました。これが現在の仕事の原点ですね。その後、(株)インプレスジャパン(現・(㈱インプレスジャパン)に転社して、インターネット・PC系の雑誌編集部を経て、今の編集部に配属されたんです。好きなことを追いかけているうちに、気づいたら"ここ"にいたという感じです。 また中3の頃からパソコンに夢中になったこともあり、パソコンを使えたこともメリットでした。その頃はちょうど、DTP(デスクトップパブリッシング)が普及し始めて写植からコンピュータ化に移行する時期だったので、原稿をフロッピーで入稿できる"パソコン係"でも必要とされたんです(笑)。今は当たり前の時代ですが、パソコンの技術が編集への道を後押ししてくれたんです」
Q、編集者になるには、専門的技術が必要ですか?
A、「Q数(文字の大きさ)やカラーチャート(4色のかけ合わせ表)の見方など編集の基礎知識というものはありますが、これは簡単に覚えられますし、他にはこれといって特別な専門技術は必要ないと思います。雑誌は企画会議などを通して雑誌全体の企画が決まると、各編集者に記事の担当が振り分けられます。各編集者はコンセプトに合わせてページを構成し、どう料理するかを考えてラフを起こします。そのとき面白い料理法、クリエイティブな発想が要求されます。ラフに対して方向性は合っているか、ユーザーのニーズを満足させられる内容かをチェックするのが編集デスクの仕事なんですが、やりたいものがない、何をやりたいのかわからない編集者が一番困りますね。逆に自分のアイディアや意見をきちんと持ち、誰に対しても主張できる人は編集者に向いていると思います。僕もよく編集長と激しくぶつかりました(笑)」
美しい写真を創る現場をサポートしてラフを越えた誌面を残せることが魅力です
Q、雑誌の編集というと、華やかな職業に見えますが…。
 A、「今月はハワイ、来月はグアム、再来月はサイパン…と何ヵ月も海外取材が入ったり、1泊20万円もするセレブなコテージに泊まらせてもらうなど、世界中の高級リゾートに行ける仕事ではあります。でもデスクになっても編集という仕事は"永遠の雑用係"ですね(笑)。カメラマンが撮りたい被写体を目ざして車を運転し、30kgもあるカメラ機材の入ったリュックを背負うなんて当たり前。料理がまずかった、氷点下15度で死ぬほど寒かった、街中異臭が漂っていて気分が悪くなった…そんなことはよくあること。でも不思議と辛かったときほど後で笑えるんです。それは思い描いていた、いえラフを越えた誌面を表現できたという充実感があるからだと思います。それに自然が織りなす美しい風景や動物たちの一瞬の表情をとらえられたとき、さっきまで海に捨ててやる!と思っていたリュックを担いでいても幸せになります(笑)。この仕事はカメラマンが何を被写体として選び、何を表現したいのかをいっしょに感じながら、美しい写真を創る現場をサポートし、形として残せることが魅力ですね」
Q、これから編集を目ざす人にひと言お願いします!
A、「僕の場合、パソコンの知識が編集の道へ導く手助けとなったとお話しましたが、カメラでも車でも温泉でも、何かしら専門の知識を持っている人は強いですね。そうした専門分野がないなら、貪欲に情報を集めたり、興味があるなしに関係なくいろんな角度からリサーチして、自分の土台づくりをできる人は成功できると思います。このサイトを活用して最初の一歩を踏み出してください」

お忙しい中ありがとうございました。

デジタルカメラマガジン
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齋藤氏が手掛ける雑誌の一部
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